やる気が出ないときの逃げ道を用意しておく
いきなり逃げ道です!逃げ道大事!
学習の時間を確保したのにやる気が出ない!ありがちです。現代ギリシャ語を習おうとする人は、今の日本では、たいてい大人です。疲れていますし、さまざまなことに追われています。やっぱりやめた!気分転換!おおいに結構です。しかし、気分転換ばかりだとちっとも学習が進みません。
そこで、
・労力を殆ど使わない
・とりあえずギリシャ語の勉強にはなる
・達成感はちょっと薄いかも
・でも無駄にはならない
そんなことをいくつか逃げ道として用意しておけば、ゆっくりですが前に進めます。
では、具体的に挙げていきましょう。とにかく受身に回るのがポイントです。
YouTube
入門編ならギリシャ語アルファベット、数字の言い方、かんたんな挨拶の動画があります。他にも、ギリシャ語の歌や、字幕付きの会話の動画が無料で見られます。対日本語のものはほぼ無いので対英語のものを探します。greek、learnなどで検索するとひっかかります。
エッ、英語!?と思う人もいるかもしれませんが、何しろギリシャ語が初級レベルなのですから対訳の英語だって中学生レベルです。ご安心を。ギリシャ語は語順が柔軟で主語を省くところが日本語に似ているので、むしろ英語ができないほうがスッと頭に入ります。一方、ギリシャ人は英語が話せる人が多いので、ギリシャ語が出てこないときに補助手段として英語ができるに越したことはありません。要するに、英語に関してはできる人もできない人もそれぞれにメリットがあります。
おっと脱線しました。で、入門よりももうちょっと先に進んでいる人は、字幕付きの歌や日本のアニメのギリシャ語吹き替えがとっつきやすいかなと思います。YouTubeは視聴履歴からおすすめをカスタマイズするので、ギリシャ語の動画を見ていればYouTubeが勝手におすすめしてくれるようになります。
おすすめをひとつ。
BGMがいかにもギリシャで、ギリシャに旅行中のギリシャ系アメリカ人女性と現地のギリシャ人男性の会話が、行間を読みたくなる雰囲気を醸し出しているのが興味を惹かれます。
Modern Greek: Lesson 1 - Πώς σε λένε; - YouTube
ラジオ
ギリシャのラジオが日本で聴けます。ギリシャ語の教科書付属のCDと異なり、ギリシャ人がギリシャ人に発信しているので、何を言っているのか全部聞き取ろうとすると大変です。何しろギリシャ人はお喋りが大好きです。パーソナリティが2人いるとき、一方が喋り終わらないうちにもう一方が喋りはじめます。わからなくても気にせず、耳を慣らすためと割り切って聞き流しをします。
ニュースで地元の人の声とかスポーツ選手のインタビューなど、ネィティブのギリシャ人の声が聴こえることがあります。それに比べたら、ラジオのほうが聞き取りやすいです。さすが、話すことを職業にしている人は話が上手です。
教科書付属のCD
教科書の問題を解くためのCDですが、問題を解こうとせず、再生したまま放置して聞き流します。回を重ねていくと、知らないうちに浸み込みます。
・文法に照らし合わせるとこれが正解、という知識先行アプローチ
・文法はわからないけどこういう言い方はよくする、という経験先行アプローチ
大人は納得すると知識として吸収されやすくなるので、知識先行アプローチが向いています。ただ、毎回脳内で動的に文章を組み立てるのはコスト(時間、パワー)がかかります。子供のような経験先行を、少しずつですが蓄積できるのが、音声の聞き流しです。
回数としては最低でも数十回。サクラが額に少しずつチャクラを溜めていましたね。聞き流しは語学の百豪の術です。
グーグルマップ
ギリシャの地図をダラダラ見てみます。まずは首都アテネ。アクロポリスがどこにあるかわかりますか?空港から結構離れているでしょう。ギリシャの北部は他の国と接しています。どんな国と接していますか?エーゲ海にはたくさんの島があります。有名なサントリーニ島、ミコノス島。小さいですが見つかりましたか?ロードス島は、トルコに近いです。そして、ギリシャ第二の都市テッサロニキ。ギリシャ最大の島、クレタ島。
どの言語でもそうですが、教科書にはいきなり地名が出てきます。そんなとき、これは地名だなとわかれば、とりあえず飛ばして読むことができます。
さらに、ざっくりギリシャのどこらへんとか、有名な都市の近くとか、場所がだいたいわかると楽したり得したりします。
さて、貴方の逃げ道は確保できましたでしょうか?もちろん、逃げなくて大丈夫な日は、普段の勉強にいそしみます。ダメなときのほふく前進の方法を紹介しました。そんな日があってもいいじゃない、やめたらそこで終わりです。